英名	Chrysoprase
和名	緑玉髄（りょくぎょくずい）
主な産地	オーストラリア、タンザニアなど
モース硬度	7
比重	2.5～2.6
色	黄緑色、淡緑色～緑色、帯青緑色

クリソプレーズとは

クリソプレーズはカルセドニーのなかで緑色をしたものを指します。ほんの少し黄色みを帯びた爽やかな緑色は青りんごに例えられ、アップルグリーンと呼ばれています。
この美しい緑色はカルセドニーの中に少々のニッケルを含むことで生み出されるといわれており、色合いによって他にも青色をしたものはブルーカルセドニー、赤色やオレンジ色をしたものはカーネリアン、黒色をしたものはオニキスに分類されます。

クリソプレーズという名前はギリシャ語で金という意味の「chrso」と西洋ねぎという意味の「praspn」が合わさったものだといわれています。

紀元前3世紀頃にギリシャからインド北西にまたがるほどの大帝国を築いたアレキサンダー大王は、お守りとして父の形見のクリソプレーズを常に身に着けていたといわれています。戦いに一度も敗れることがなかったアレキサンダー大王の功績から勝利を象徴する石として知られるようになり、クリソプレーズはカメオなどの工芸品や装飾品に用いられるようになりました。
このほかにもクリソプレーズは高血圧や通風、てんかん防止に効く薬として活用されることもあったようです。

その後大きな鉱脈があったポーランドの鉱山が掘りつくされてしまい入手困難な時代が続きましたが、現在オーストラリアで新たな鉱脈が発見され、まだまだ希少価値が高いもののクリソプレーズが再び市場に流通するようになりました。

クリソプレーズは色が鮮やかであるほど高品質だとされています。またクリソプレーズには特有の黒い内包物が見られることがあり、内包物があっても品質としては問題はありませんが内包物が少なく色ムラがないものほど高値で取引される傾向があります。

翡翠と比べると安価であったことから、翡翠の代用品として用いられたこともあり「オーストラリアン・ジェイド」という名称で売られている場合があります。
また、「レモンクリソプレーズ」と呼ばれるものはマグネサイトとガスペイト、クォーツが混ざり合った鉱物でクリソプレーズとは別物ですので注意しましょう。